六本木のJAZZバー、一時閉店
非常に残念なことですが、私が出資している六本木のJAZZバーが、一時閉店することになりました。場合によっては、このまま完全閉店に追い込まれるかも知れません。
以前、このJAZZバーを応援する集いを開かせていただき、そのとき、ご祝儀を下さった方もいらっしゃる以上、私には、話せる範囲で事の顛末を報告する義務があると判断し、あえて、公表させていただくことにいたしました。
まず、店の経営状況ですが、私が経営参加してからは、ランチのカレーのリピーターもでき、肝心の夜のJAZZバー経営も、月曜日、火曜日は今ひとつ客の入りは悪かったのですが、ライブがある水曜日は毎週大盛況、木曜~土曜もまずまずで、私が経営参加して3ヵ月後の昨年11月には、単月度黒字を記録していました。12月も同様です。
これだけ考えれば、閉店する理由は何もありません。実際、私も、まさか閉店に追い込まれるとは思ってもいませんでした。
ところが、1つだけ、私が知らされていなかったことがあります。それは、この物件の前のオーナー(Sさん)が、物件の大家に多額の借金をしていたのです。実際、私が経営参加するまでは、毎月赤字だったわけですから、私は、Sさんが身銭をきって店を存続させていたのだと思っていましたが、実は大家に借金をしていたのです。
その後、オーナーがSさんからKさんに変わるわけですが、このKさんが、私が「東京のお父さん」と呼ぶ恩人で、Kさんと私が組めば、店を黒字化できると判断。私も出資者、要するに、この店のオーナーになったわけです。
ところが、多額の債務を抱えていたSさんと大家との間で、ある取り決めがありました。私は、その取り決めのことは聞かされていませんでした。それは、「毎月の返済計画が1度でも滞ったら、二度とSさんはもちろん、Sさんの保証人にもこの物件は貸さない」というものでした。
そして、昨年の12月末、ついに、Sさんの返済が滞ってしまったのです。ミュージシャンであるSさんにとっては、年末は稼ぎ時。お金がなかったわけではないのですが、「つい、うっかり」返済を忘れてしまったのです。
催促状を見て慌てて返済したSさんですが、「契約は契約」ということで、Sさんは、二度とこのお店を借りることができない立場になりました。もっとも、Sさんはすでにこのお店を手放してKさんに譲っており、今後も、Sさんはきちんと返済を続けていけばいいだけの話。この話を聞いたときにはそう思いました。
しかし、上にも書いたとおり、「Sさんの保証人」も、もうこのお店を借りる事はできません。その話をコーヒーを飲みながら他人事のようにKさんから聞いていた私だったのですが、東京のお父さん、Kさんから信じられない一言が・・・。
「そのSさんの保証人が俺なんだよ・・・」
「ちょっと待ってください。ということは、Kさんもあの店を出て行かなければならないんですか?」
「そういうことになっちゃったよ。だけど、契約書上のオーナーは別の人でも構わないので、今後も俺がオーナーとしてやっていくよ。今、その新オーナーを探しているところだよ」
「すみません。そういう話だったら、私は、この話から降りさせてください。私は、Kさんがオーナーだから投資したんです。紙の上とはいえ、別の人がオーナーになる店に力を貸すことはできません」
「大村君がそう言うと思って、君が出資したお金を返せるように、今日は、現金持参で来たよ」
そして、投資したお金を返してもらって、僕はその喫茶店を後にしました。
Sさんがきちんと返済し続けてくれれば大丈夫。そう信じていたKさんをあまり責めたくはないのですが、私が投資をする前に、そして、私が、多くの方々にあのお店を告知する前に、それほど大切なこと、また、それほど危険な事は話しておいていただきたかった。そう考えると、残念でなりません。
今後の事はまだわかりませんが、これまでお店を応援してくださったみなさまに、この場を借りて、謝罪と御礼を申し上げます。
大村あつし
