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林葉直子さん、ブログ絶賛!

 このブログにも何回か登場している10年間タイトルホルダーだった元女流棋士の林葉直子さん。東京でもっとも親しい友人の1人だ。と同時に、彼女はボクが尊敬している作家でもある。

 ボクが上京した大きな理由は、3年、事情が許せば(お金が許せば)5年、とにかく、20代のときにできなかったことに思いっきりチャレンジするため。幸い、来週中には、その第一歩が踏み出せそうだが、その一歩に到達するまでになんと8ヶ月も要している。

 これも、某出版社のとある編集者の虚言に振り回されてしまったためで、それがなければ、昨年中にはきっかけが掴めていたはずだ。約4ヶ月を無駄にしてしまったわけだが、まあ、済んだことは仕方がない。彼の存在は自分の記憶から葬り去って、とにかく、前進できる幸運に感謝することにしよう。

 それに、9年前にITライターとしてデビューするときにも、原稿は完成していたのに、それを本にしてくれる出版社にめぐり合うまでに7ヶ月要したことを考えると、IT書籍を何冊かこなしながら8ヶ月でチャンスを掴めたのは、むしろ喜ぶべきことなのかもしれない。

 さて、冒頭で書いたとおり、林葉さんは友人である。そして、彼女は、多方面にコネクションを持っている。しかし、昨年、ボクが書き上げた小説を読んだ彼女は、業界関係者を紹介してはくれなかった。と言っても、別に、彼女は意地悪をしたわけでも、紹介する手間を惜しんだわけでもなく、「このレベルで売り込んでしまったら、長いスパンで考えると逆効果だ」と考えたわけだ。

 すなわち、「一度、失格の烙印を押されると、将来、もっと実力が付いたときに原稿を読んでもらえない」ということを危惧した、彼女なりの思いやりだったのである。

 ところが、今日、タクシーの中で、突然、林葉さんがボクのブログの話を始めた。

「大村さんのブログ、面白いよ。去年、渡された小説を読んだときに『うーん』と思っていただけに驚いたよ。押し付けがましくなく、だけど、きちんと主張が伝わるし、何よりもスラスラ読めるのが魅力。大村さん、エッセイならいけるよ。放っておいても出版社が目を付けると思うけど、あのクオリティなら私が紹介できるわよ」

 嬉しかった。昔、夢中になって読んでいた作家に誉められるなんて最高の気分。もっとも、ボクは、エッセイストとしてすでに月刊誌で連載を持っているし、何よりも、4年間、毎週欠かさず火曜日にはエッセイを書いてきた実績がある。そして、そのエッセイがある出版社の社長の目に留まり、来週、いよいよ話が動き出すことになったのだが、考えてみると、そのことを林葉さんには伝えていなかった。

「なんだ、そうだったの。だったら、最初からエッセイを見せてくれれば、私も誰か紹介できたのに。すでに実績もあるんなら、なぜ、エッセイではなく小説の方を私に見せたの?」

「いや、○○○(出版者の名前)の編集者が、『知名度の低いお前がエッセイなんか書いてもダメだ。まず、小説でヒット作を出せ』って言うもんだから、そうか、先にそっちで実績を積まなければエッセイはダメなのか、って思っちゃって。だけど、実際、来週には、エッセイがきっかけで書籍の企画が動き始めるし、それに、林葉さんにそう言ってもらえて自信がついたよ。ありがとう」

 ということで、繰り返しになるが、遠回りはしたものの、結局、小説ではなく、ボク自身得意としているエッセイが認められて、新しい人生のスタートを切る日が近付いている。林葉さんの賛辞は、その大きな後押しになる。そんな気がする。

 もっとも、昨年書き上げた小説も、林葉さんや色々な人のアドバイスで、どこがどう悪いのかがわかってきたので、来週取り掛かる書籍が終わったら、リライトした上で、売り込んでみよう。

 段々と楽しくなって来た。後は、とにかく全力で取り組むだけだ。
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