ボクは幸せ者!
今日、自分の人生で、今後も二度とないであろう体験をしました。
2006年1月11日に放映される新春特番『IT その扉の向こうに』(ゴールデンタイム枠、90分、放映テレビ局=テレビ神奈川、MXTV(東京)、ちばテレビ、テレビ埼玉)の収録を、なんと一日でやりました。
この番組でのボクの役割は、ゲストではなくパーソナリティーです。
各界から4人の“賢者”をお呼びして、お一人お一人、ITとのこれまでの関わり、ITの最前線、そして、“ITのその扉の向こう”について語っていただきました。
スタジオ入りは9時。
メークを済ませ、なんと、前日の夜に前泊していた横浜のホテルに届いたFAXを見ながら、懸命に台本を暗記します。
そして、10時から、お一人目の方と楽屋でご挨拶と軽い打ち合わせ。
ゲストがメークをしている間に、広いスタジオでただ一人、冒頭の語りを収録します。
その後、約1時間半に渡って、台本はありますが、フリートークを交えながら対談。
昼食を挟んで、午後に3人と同様に対談。
クライママックスは全員との対談が終わった夜9時。
大スタジオにいるのは、ボクとカメラクルーや音声などの20名のスタッフだけ。
真っ暗な中、ボクだけにスポットライトが当てられます。
目の前には3台のカメラ。
緊張のピークです。
対談は別段緊張もしませんでしたが、あの雰囲気で緊張するな、というのが無理な話です。
そうですね・・・
イメージ的には、古畑任三郎の冒頭のシーンを思い浮かべていただければいいと思います。
もちろん、田村正和さんとボクでは天と地ほどの差があるわけですが(^_^;)
もう、何度もNGを出して、スタジオの雰囲気も徐々に硬くなってきます。
上にいるディレクターの声が、現場ディレクターの無線を通して聞こえてきます。
「一発録りはよそう。ブロックに切って」
こんな具合に、テレビの放映ではたったの2分程度の語り(冒頭と最後)の収録に1時間を要しました。
これまた、イメージ的には、「ガイアの夜明け」の冒頭と最後を思い浮かべていただければいいでしょう。
前の晩にホテルで台本を覚えたはずなのに・・・
セリフが出てこない・・・
しかし、MCの経験など何もないボクですが、一日に4人との対談をこなしました。
あの佐藤しのぶさんでさえ、「1日、3人が限界。へとへとになる」と言っていました。
紅白の大舞台を4回も踏み、ましてや、アシスタントが隣にいても、しのぶさんは、「対談番組は3人が限界」と言うのです。
でも、ボクはやりました!
\(^o^)/\(T_T)/\(^o^)/\(T_T)/\(^o^)/\(T_T)/
4人との対談を1日で、アシスタントもなく1人で収録し終えたのです。
これは、もう、とてつもなく大きな財産です。
正直、もう怖いものはありません。
これで、今後、ボクが萎縮してしまってまったく話せなくなるとしたら・・・
ポールマッカートニーとの対談くらいだと思います
(実現するはずはありませんが)
ただ、こんな素人を14時間も持たせてくれた。
すべてはスタッフの方々のおかげです。
確かに、テレビには90分、ボクとゲストしか映りません。
しかし、スタジオにいた20名のスタッフ。
それ以外にも、営業、広告代理店、すべての人のお力添えの結果、この番組は来春1月11日に放映を迎えるのです。
スタッフを大切にしないタレントは、100万人に1人の才能がない限りテレビの世界からは消えて行きます。
それも当たり前です。
テレビは、撮られるよりも撮る側の方がはるかに大変なのです。
実際に、カメラクルー達は、時間を見つけては仮眠をしていました。
もちろん、ボクも、時間を見つけては台本を読んでいたわけですが、どう考えても彼らの方が大変です。
よく考えてください。
タレントなどが、厳しいロケ(険しい山道を登ったり)をしているとき、ボクたちはタレントに感情移入をしますが、その横には、重いカメラを持ったカメラマンがいるんです。
そして、彼らは、決して表舞台には映りません。
収録のときには、広告代理店の人も見学に来ました。
それもそうです。
収録が上手く行かなければ、スポンサーにお詫びのしようがありません。
しかも、ボクは収録が終われば、迎車で自宅まで送っていただける立場です。
しかし、彼らの仕事は終わりません。
その日だけでも、現場の撤収作業など、いろいろな仕事があるのですが、このあと、編集作業が残っています。
1月11日の放映に間に合わせるためには、年末年始返上で編集をしなければなりません。
NGも含めれば10時間も回したフィルムを90分に切り、音楽も入れなければなりません。
これで、自然に感謝の念が湧かないようでは、人間として何かが欠落しているといわれてもしかたがないでしょう。
みなさんは、感謝できる人間が、実は一番の幸せ者だってご存じでしょうか?
これは、よく考えれば当たり前の真理です。
感謝している時、私たちの心境はどうなっているか。
嬉しいから感謝するんですよね。
楽しいから感謝するんですよね。
すなわち、「感謝=幸せ」なのです。
悲しい時、怒っている時、悔しい時に感謝する人など聞いたことがありません。
何十人もの人に支えられ、何十人もの人に感謝できる。
テレビの仕事は本当に尊いと思いました。
ましてや、執筆活動は一人仕事です。
適度な緊張感(時には過度な緊張感)を持ちながら、多くの人と辛苦や喜びを共有できる。
テレビの仕事が益々、大好きになりました。
先に述べたとおり、この番組に関しては、ボクの仕事はもうおしましです。
あとは、1月7日の社内試写会に出席するくらいです。
でも、プロデューサー、ディレクター、営業など、彼らの仕事はあと3週間続くのです。
これからの3週間は、毎日、彼らに感謝の念を捧げながら、1月11日の放映を待ちたいと思います。
本当にボクは幸せ者です!
この仕事を通じて、また一回り大きくなれた気がします。
