サラリーマンの給料はなぜ生活費に消えてしまうのか(19)
義務教育がひた隠す目からウロコの危険な経済学
第19話
エピソード3
学校が教えてくれたあの需給曲線は嘘だったのか?(3)

では、この矛盾を解消する作業に入りたい。
そこでまず、『エピソード2』が導き出した次の結論をもう一度ご覧いただくことにしよう。
(A)商品の「価値」が同じならば両者を公平に交換できる。
この(A)の結論だが、厳密にはこれは「嘘」である。と、突然こんなことを言い出すとみなさんのお叱りを受けそうだが、「嘘も方便」、まずは、(A)の結論で納得することが次へのステップになると考える。
言うなれば、中学生のとき私たちは、「すべての数は二乗すれば正の数になる」と教わるが、高校生になったら、「数学の世界には二乗すると負の数になる虚数というモノがあります」とどんでん返しを食らうわけである。
しかし、中学時代には一度は「すべての数は二乗すれば正の数になる」と納得しておかないと、いつまで経っても「負の数と負の数を掛け算するとどうなるのか?」が理解できない。すなわち、これは次のステップに進むための親心、必要不可欠な「嘘」なのである。
同様に、「商品の価値」について深く考察していく過程においては、まずは(A)の結論で納得する必要があると私は考えている。だから、あえて「嘘」をついたのだ。「すべてはみなさんのため!」ということで、ここはぜひとも大目に見ていただきたい。
それに、仮に『エピソード2』で「商品の価値」について正確な定義を提示したら、その時点で読むのが苦痛になってしまい、今、このブログを開いているあなたはいないかもしれない。
さて、言い訳(?)はこれくらいにして、では、(A)の結論を次のように言い換えてみよう。
(A)商品の「価値」が同じならば両者を公平に交換できる。
↓
(B)商品の「価格」が同じならば両者を公平に交換できる。
この(B)については、説明の必要はまったくないだろう。
「価格」が100円の鉛筆と、「価格」が100円の消しゴムなら、公平に交換できることは言う間でもない。商品の「使用目的」も、鉛筆は書くモノ、消しゴムは消すモノと異なっているため、ちゃんとした交換理由もある。
そうなると、問題はやはり(A)だ。なぜ、(A)では間違いなのか?
いや、そもそも、「価値」と「価格」は具体的に何がどう異なるのだろうか?
ここまで来たら、もはや「価値」の真の実態から顔をそむけることはできそうにない。「価値」と真剣に向かい合うときが来たようである。
------------ 日記・雑感 ------------
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