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2007年01月19日

バースデイ・パラドックス

さて、先日の ルーレット・パラドックス が好評だったので、調子に乗って(笑)、今回は、「バースデイ・パラドックス」のお話です。

あと1週間でクリスマス・イブからはや1ヶ月。1年でもっとも華やかな日からすでに3週間が過ぎた。

ボクは、イブとか元旦とかを迎えるたびに、

「こんな華やかな日やめでたい日に生まれた人が当たり前だけどいるんだよな」

と思う。

ちなみに、目の前の人が12月24日に生まれた確率は365分の1である。
同様に、目の前の人が自分と同じ誕生日である確率も365分の1。

ところが、この誕生日にまつわる面白いパラドックスがある。というか、厳密にはパラドックスではないのだが・・・。

では、40人の集団を仮定しよう。
そして、この集団の中で、

「誰かと誰かが同じ誕生日である確率」

ははたしてどれくらいか。

1年は365日あるので、365分の40ぐらいというのが直感的な数字ではないだろうか。
要するに、40人の集団で「誰かと誰かが同じ誕生日」だなんて、「凄い偶然じゃん」ということになるわけだが、確率論的に言うとそうではない。

以下、簡単に説明しよう。

Aさんの誕生日を任意の1日とする。
すると、BさんがAさんと同じ誕生日でない確率は365分の364。
Cさんが、AさんともBさんとも同じ誕生日でない確率は365分の363。

したがって、40人全員が違う誕生日である確率は、

(364/365)×(363/365)×・・・((365-n+1)/365)

で、nは当然40だが、この計算結果は10.88%となる。

言い換えれば、

「誰かと誰かが同じ誕生日である確率」は何と89%!

要するに、40人の集団ならば、誰かと誰かの誕生日は同じで当たり前なのだ。

にわかには信じられないかもしれないが、確率論的に言うとこうなる。
もしExcelをお持ちなら、早速Excelで計算してみてほしい。
そして、この結果を自分の目で確かめていただきたい。

もっとも、「確率論的には89%」と言われても、やはり「そんな馬鹿な」という気がしないでもない。
だからこそ、この「誰かと誰かが同じ誕生日である確率」のことを「バースデイ・パラドックス」と言うわけだ。

あれは5年ほど前のことだろうか。
ボクの絵本、『クワガタと少年』を、俺の教え子が読んで涙を流していたよと、教師をしている友人が電話をくれた。
そして、「凄い偶然なんだけど、その子と俺、誕生日が同じなんだよね」と言っていた。
確かに、それは「凄い偶然」だ。
365分の1だ。

しかし、その後の一言を聞いて唖然。

「大村、誕生日で思い出したんだけど、俺、教師を15年やっているけど、毎年、クラスの中に同じ誕生日の子がいるんだよ。なあ、大村、俺って凄いと思わない?俺ってひょっとしてグレート?」

かわいそうだが、僕の友人はグレートでも何でもない。
89%の確率でそのようなことが起きうるのだから、逆に、

「15年教師をやっているけど、クラスの中で同じ誕生日の子がいたなんてことは一度もないよ」

と言われたほうがグレートである。

と、一度はそう思ったが、冷静に考えると、やはりその友人はグレートだ。
なぜって?
なぜなら、その友人の職業は「数学の教師」。

40人のクラスで同じ誕生日の教え子がいる確率が極めて高いことを知らずに15年も数学の教師が務まってしまう確率を知りたいものだ。

この現実のほうが奇跡でありパラドックスである。

2007年01月16日

ルーレットで絶対に勝つ方法!(3)

24才の夏。
友達と砂浜で、一生懸命数式を書きながら、

「おい、この方法なら絶対にルーレットに勝つよ。俺達、仕事なんかしなくても大金持ちだよ」

なんて、本気で盛り上がったのですが、水着から洋服に着替えて帰路につく車中、助手席で必死に数式を書いていた友人が言いました。

「おい、大村。さっきの方法だけど、結局期待値は0なんじゃない?」

その走り書きを見て、しばらく考え込んだ僕は、思わず叫びました。

「げ! そうだ! 冷静に考えると確かにそうだ! あんな馬鹿な事を考える暇があったら、もっと波と戯れるべきだった!」

鋭い方はすでにお気づきだと思いますが、では種明かしをしましょう。

僕の方法で勝負をしたときにいくら儲けることができるのか、その平均を考えます。この場合の平均とは、負けることも想定した儲けの平均です。

確率論的に、このようにして算出する平均を「期待値」といいます。

確かに、ひたすら「赤」に賭け続けることによって、1024分の1023の確率で1万円儲けることができます。しかし、1024分の1の確率で1023万円(全財産)損することになりますから、

「1×1023/1024-1023×1/1024」

つまり期待値は「0」になるわけです。

これでは、1023万円すべてを一発勝負した場合でも一緒ですね。

確かに、一回一回の勝負にフォーカスを当てると、この方法だと必ず勝てそうな気がします。
しかし、1023万円を倍にするためには、連続で1023回勝ち続けなければならないのです。
それまでに、一度でも、

「10回連続黒が出続ければ、すなわち1024分の1の確率に当たれば」

終了です。

これが、どれほど現実味のあることかかわかるでしょうか?

たとえば、1024分の1という当たるはずのないような確率の宝くじでも、

「1023回引けば当たるかも」

と思いませんか?

事実、「1024分の1の宝くじ」を1023回引いて、すべて外れる確率は、

「(1023/1024)^1023」

すなわち、およそ37%しかありません。
言い換えれば、63%の確率で当たります。

さて、話を元に戻しますが、二度勝負をしたときの期待値を出してみましょう。

二度とも勝つ確率は「(1023/1024)^2」
二度目で負ける確率は「1023/1024×1/1024」

このとき、一度目で1万円儲けていますから、1022万円損することになります。
そして一度目ですでに負けている確率は「1/1024」ですから、期待値は

「2×(1023/1024)^2-1022×(1023/1024)×(1/1024)-1023×1/1024」

計算するとやっぱり「0」になります。

これは何回やっても同じことで、常に損得の平均は「0」になるのです。
何回やっても儲けも損も計算できない。
これは勝ち負けが平等であることを表していて、すなわち必ず勝てるわけではないということです。

それに、1万円ずつ小銭を稼ぐ(1023万円も持っている人にとっては1万円は小銭でしょう)方法として、これまでご紹介してきた方法は確かに有効なのですが、ボクの方法で勝負していたら、一発でカジノから追い出されます(^_^;)

もしくは、簡単に見破られて、ディーラーは恣意的に、連続10回、「黒」に玉を入れて、身包みはがしにくるでしょう。カジノは、そんなに甘い世界ではありません。

ブラックジャックの必勝法とも言うべき「ナンバーカウンティング」をするだけで追い出されます。

確率が得意な方には当たり前、僕のような数学全般が苦手な方には多少手ごたえのある話だったと思いますが、僕は勝手に、この理論を

「ルーレット・パラドックス」

と名付けています。

ということで、今度は、「バースデイ・パラドックス」のお話をしたいと思います。
これも、目からウロコですよ。

まあ、いずれにせよ、勘だけが頼りの勝負事に、有利も不利もなければ、「絶対」もないことがおわかりいただけたでしょうか。

ということで・・・

「さーて、今日も仕事、仕事」

2007年01月15日

ルーレットで絶対に勝つ方法!(2)

◆前回の概略◆

あなたは、次の2つだけを守る。

(1)ずっと「赤」に賭け続ける
(2)負けたら、次に負けた額の倍のお金を賭ける

すなわち・・・

(A)
勝負スタート。最初にあなたは1万円を賭ける。勝てば、2万円ゲットであなたの儲けは1万円。

(B)
負けたら、(2)のルールに従って、今度は1万円の倍の2万円を賭ける。勝てば4万円ゲット。使ったお金は「1万円+2万円=3万円」で、この場合もあなたの儲けは1万円。

(C)
2回目も負けてしまったら・・・。今度は2万円の倍の4万円を賭ける。勝てばあなたは8万円をゲット。使ったお金は「1万円+2万円+4万円=7万円」で、この場合もあなたの儲けは1万円。
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注意していただきたいのは、くれぐれも、

「ちょっと負けがこんできたから、次は1万円で様子を見ようか」

なんて絶対に思わないことです。

どんなに負けがこんでも、必ず、その前に賭けたお金の倍のお金を自信を持って賭けてください。だって、あなたが勝つ確率は1024分の1023、99.9%なんですから。

「え? 1023万円も用意して、儲けがたった1万円では少なすぎる?」

おっしゃるとおりです。では、こう考えてはいかがですか?

勝って、1万円を稼いだら、また、1万円からスタートすればいいのです。(A)からもう一度始めるのです。そして、玉が「赤」に来たら(勝ったら)、また(A)からスタートです。

たった1万円でも、これを100回繰り返せば、あなたの儲けは100万円です。ただ、(2)のルールを守りながら「赤」に賭け続けるだけで100万、200万が簡単に儲かってしまうのですから、笑いが止まらないというか、仕事をするのが馬鹿らしくなりますね。

24才の夏。
友達と砂浜で、一生懸命数式を書きながら、

「おい、この方法なら絶対にルーレットに勝つよ。俺達、仕事なんかしなくても大金持ちだよ」

なんて、本気で盛り上がったのですが、水着から洋服に着替えて帰路につく車中、助手席で必死に数式を書いていた友人が言いました。

「おい、大村。さっきの方法だけど・・・」

つづく・・・

2007年01月12日

ルーレットで絶対に勝つ方法!(1)

今日、DVDレコーダーにとりだめた番組を整理していたら、アメリカの大学生がカジノ(ブラックジャック)で5年に渡って6億円も荒稼ぎしていた方法を紹介している番組がありました。
(番組自体は、昨年の夏くらいの古いものです)

そこで、そんなものではない!
ルーレットで絶対に勝つ方法をこのブログをお読みのみなさんだけに伝授します(^o^)

数回の連載になると思います。

さて、あなたは、1023万円を持ってカジノに行きました。
勝負は「黒か赤に賭けて、勝ったら掛け金が2倍になる」という単純なものです。

では、あなたは、次の2つだけを守ってください。

(1)ずっと「赤」に賭け続ける
(2)負けたら、次に負けた額の倍のお金を賭ける

(A)
さて、勝負がスタートです。
最初にあなたは1万円を賭けてください。
勝てば、2万円ゲットしますので、この場合、あなたの儲けは1万円です。

(B)
もし、負けたら、(2)のルールに従って、今度は1万円の倍の2万円を賭けてください。
勝てば4万円はあなたのものです。
そして、使ったお金は

「1万円+2万円=3万円」

ですので、この場合もあなたの儲けは1万円です。

(C)
さて、2回目も負けてしまったら・・・。
今度は2万円の倍の4万円を賭けます。
そして、勝ったらあなたは8万円をゲット。
使ったお金は

「1万円+2万円+4万円=7万円」

ですので、この場合もあなたの儲けは1万円です。

(D)不運にも、3回目も負けてしまったら・・・。
今度は4万円の倍の8万円を賭けましょう。
そして、勝ったあなたは16万円をゲット。
使ったお金は

「1万円+2万円+4万円+8万円=15万円」

ですので、この場合もあなたの儲けは1万円です。

さて、では、あなたの意に反して、「黒」が10回連続出てしまう確率はどれくらいでしょう(1023万円あれば、10回まで勝負できます)。
これは、2の10乗分の1ですから1024分の1です。

つまり、あなたは1024分の1023の確率で1万円をゲットできるというわけです。
勝率、実に99.9%です!

いかがですか?
厳密には「絶対」ではないかもしれませんが、「絶対」と言っても過言ではない超高確率であなたはルーレットに勝ちます。

つづく・・・

2007年01月09日

新刊の告知です

今日から仕事始めの方も多いのではないでしょうか?

「サラリーマンの給料はなぜ生活費に消えてしまうのか?」を早く再開して欲しい、というメールを多数、いただいていますが、今年の初日とも言うべき今日は、新刊の告知をさせてください。

「新刊」とは言っても、2週間も前に発売されている本で、うっかり、告知を忘れていました(^^ゞ

『新しいExcel関数の教科書 3
悩みに効く! 機能と関数活用の技』

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これで、『新しいExcel関数の教科書』、全パート3が揃いました!

◆パート1
『仕事で使える計算と関数の基礎』

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◆パート2
『分類集計・条件抽出・配列の極意』

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『新しいExcel関数の教科書』の名に恥じない良著に仕上がった自負があります。

ご自身のスキルの応じて、3冊の中のいずれかをご贔屓いただけると幸いです(*^^*)

2007年01月04日

音声ブログに感動

孤独な元旦が終わり、2日にはなんとぎっくり腰(?)

よくわからないのですが、起床したときに、やけに腰が重いな、とは思ったのですが、いつまでも布団の中でダラダラとしていたくなかったので、思い切って腹筋を使って起き上がったら・・・

強烈な腰痛に襲われました。

腰痛というよりも、ピンポイントで、針で刺されたかのような、しかし鈍痛。
真面目な話、呼吸もできないほどの痛みでした。

5分ほど脂汗を流して悶絶していたのですが、徐々に痛みがやわらいだことと、正月で医者もやっていないので、放置していたら、治ってしまいました。

まったく、散々な正月のようですが、今日は4日。

気を取り直して、嬉しいご報告です。

実は、次のような音声ファイルを見つけました。
大音響は出ませんが、ナレーションが聞こえるので、職場の方はご注意ください。

⇒ 音声ファイルを再生

ナレーションの中で、「今年」という表現が出てきますが、これは、昨年の暮れにアップされたものですので、「今年」とは「2006年」のことを指します。

今なお、拙書、『人生は数式で考えるとうまくいく』を応援してくださる方がいらっしゃるのは本当に嬉しいですね!

ちなみに、この音声ブログで拙書を紹介してくださったのは、英語本作家のミーコさん、という方。

⇒ ミーコさんのブログ

決して、拙書をご紹介いただいたから言うわけではありませんが、このミーコさんが発行している

⇒ レンアイ英語の女王・ミーコの、恋と英語のA to Z(声のアドバイス付)

は、本当にお進めの一誌です。

2007年、少し、真剣に、いや、楽しみながら英語を勉強してみませんか?

2007年01月01日

さだまさしの案山子に感涙

みなさま、あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします\(^o^)/

結局、一人で年越しをする羽目になったボクは、大晦日の夜に、年越し用にコンビニにインスタントのカップそばを買いに行きましたが、このときの心境はみじめの一言につきますね。

そして、年が明けて、起床したボクは、前の晩に念のために余分に買っておいたインスタントそばを、一人、すすっていました。

「これが2007年、最初の食事か。帰省でもしていれば、正月らしいものが食べられたのに・・・」

両親の顔が脳裏をよぎります。

でも、帰省しない、という選択をしたのはボクですからしかたありません。

で、そばをすすりながら、昨晩録画しておいた紅白を見ていたのですが、そのとき流れてきたのが

さだまさしの「案山子」

でした。

元気でいるか? 街には慣れたか? 友達できたか?
寂しかないか? お金はあるか?  今度いつ帰る?

正月に、東京のど真ん中で一人、インスタント麺をすすっている自分。
胸が熱くなりました。

その後、特にすることもなく、昼寝をしてしまったのですが、オートロックの呼び出し音で目が覚めました。
液晶パネルを見ると、友人でした。

前日、電話で年末の挨拶をしたときには、風邪で声も出ないような状態だった彼女が、わざわざ、おせち料理を届けに来てくれたのです。

彼女のやさしさに、思わず涙腺が緩みました。

で、再び、一人、部屋で、今度は正月らしくカップ麺ではなくおせちを食べながら、もう一度、さだまさしの「案山子」を聴きました。

再び、目頭が熱くなりました。

今年はあと364日も残っています。
それに、出だしでこれだけ孤独を味わえば、今年の残りは、これ以上に悪くはならないでしょう(笑)

今年も頑張りますので、みなさま、よろしくお願い申し上げます。

謹賀新年

大村あつし