「篤」が「あつし」に変わるまで(22)
主要登場人物・団体
●僕・・・この物語の主人公。わたくし、大村あつしのこと。
●秋田・・・ジャーナリスト。実在する人物だが仮名。
●青森・・・東新宿出版の編集長。実在する人物だが仮名。
●東新宿出版・・・新宿にある出版社。実在する会社だが仮名。
Episode 22
- 秋田さんの粋なはからい -
ジャーナリストの秋田さんは、自分が懇意にしている東新宿出版の青森編集長を快く紹介してくれた。
東新宿出版・・・
決して派手ではないが、僕もその名前は確かに聞いたことがある。
でも、その出版社が出す本って、『あなたにも忍び寄っている成人病』みたいな、健康書ばかりという印象だった。
東新宿出版がコンピュータ書は出さないだろう。
やはり、悪い予感が当たったな。
そう思いながら、僕は秋田さんと電話の向こうの青森編集長の会話を聞いていた。
「青森さん? 秋田ですが」
「えー、そうなんです。僕はパソコンはまったくわからないんですが、すでに原稿が完成しているんですよ」
「僕も今日初対面ですが、非常に熱心な好青年ですよ。なんとかならないものですかね」
「え?早速、明日時間を割いてくださる?ありがとうございます。すぐに伝えておきます」
そう言って受話器を置いた秋田さんは、僕に向かってこう言った。
「大村さん、明日、東新宿出版の青森編集長にお会いになってはいかがですか?」
なんかよくわからないが、ちょっと凄いことになってきた。
完全に風向きが変わってきた。
そんな気持ちがこみ上げてきて、自分がみるみるうちに興奮していくのがわかる。
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