「篤」が「あつし」に変わるまで(23)
主要登場人物・団体
●僕・・・この物語の主人公。わたくし、大村あつしのこと。
●秋田・・・ジャーナリスト。実在する人物だが仮名。
●青森・・・東新宿出版の編集長。実在する人物だが仮名。
●東新宿出版・・・新宿にある出版社。実在する会社だが仮名。
Episode 23
- 秋田さんの粋なはからい -
健康書しか出さない出版社ではあるが、品川出版とは違い、明らかに本を実際に出版している出版社である。
書店で、その出版社の書籍を手に取ったことのある僕の記憶と体験が、それだけは証明している。
しかも、お相手してくださるのは編集長・・・
これは、ひょっとすると・・・
数分前まで暗かった気持ちにもう光が射している。
何とも単純な性格。
本来ならば、明日といわずに今すぐにでも茅場町から新宿に移動したいくらいだったが、青森編集長に会う前にしなければならないことがある。
それは、本の企画書と自分の履歴書作りだ。
いくら何でも、いきなり300ページもの原稿を読んではくれまい。
僕は、福島社長の「売り込み」が失敗した最大の原因は、本の企画書ではなく原稿を持ち込んでいたためだと真剣に考えていた。
それに、どこの馬の骨とも分からない人間にやはり本は書かせてはくれないだろう。
そうなると、やはり履歴書だ。
僕は、急いで静岡県富士市の自宅に戻ると、早速本の企画書と履歴書を作り、翌日原稿と共にそれらを携えて、再度東京に、今度は新宿に向かっていた。
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