「篤」が「あつし」に変わるまで(41)
番外編1
- 本と書店と車と涙 -
これは、「篤」を「あつし」に変えた後。
デビュー作、『Excel95で作るVBAアプリケーション(VBAで作る販売管理システム)』が発売された直後の、笑いあり涙ありの4日間のドタバタ劇。
「篤があつしに変わるまで」の後日談です。
「お前、金持ちだね~。自費出版ってお金かかるんでしょう」
当時は、友人・知人に会うたびにこう尋ねられました。
しかし、どこの世界に自腹きってまでアプリの解説書を書く人がいるでしょう。
ただ、裏を返せば、自分の知り合いが本を出すということは、彼らにとっては、それほど衝撃的な出来事だったのかも知れません。
ちなみに、「篤があつしに変わるまで」で描いたとおり、もちろん自費出版ではありません。
出版社と印税契約を交わした上で書籍コードを取得して発売された本です。
でなければ、全国の書店に並ぼうはずがありません。
月曜日
この日は、デビュー作が書店に並ぶはずの日です。
僕の住んでいた静岡県富士市には、大抵のコンピュータ書籍なら手に入る大きな書店が2つあります。
1つはT書店。
こちらは、僕の家からは若干離れているため、あまり利用することはありません。
そして、もう1つはM書店。
こちらは、もう僕のホームグラウンドとでも言うべき書店です。
基本的に、本はすべてこのM書店で購入します。
僕は、オープンの時間に合わせて、さっそく2つの書店に偵察に行きます。
まず、平積みのコーナーを念入りに探します。
「新作だから、きっと目立つように平積みされているに違いない」
しかし、どこにも僕の本は見当たりません。
「まぁ、操作解説書のような売れ筋の本じゃないから平積みはないかな」
半ば自嘲しながら、今度は本棚を隅から隅まで丁寧に探します。
しかし、どこにも見当たりません。
「うかつだった。全国発売だからと言って、富士市で発売されるとは限らないんだ。静岡市とか浜松市のような大都市じゃなければ発売されないかも知れない」
落胆しながら帰途につきます。
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